先日「朝まで生テレビ」を視ていたときのこと。松本文明(自民党・衆議院議員、元東京都議会議員)さんが、ドン内田さんを非常に性格の良い、人格者だと擁護していた。
確か、以前にも性格の良い人だと言っている議員さんがいた。あった。これだ↓
坂本「でも実際は、良い意味で人見知りの激しい、面倒見の良いおじさんなんです。私も、ネット選挙解禁だと言われて、いろんな選対から『君は詳しいだろう』と呼ばれてお手伝いをしますが、内田さんは特に怒るでもなく、自由にやらせてくれるんですよ」
私は、内田茂さんとお会いしたこともない。なので、どのような方なのか全く分からない。だが、松本さんや坂本さんなどの身内の方々のこのような擁護のされ方を見ると、ますます「えー、やっぱり"ドン"のイメージそのものなんだけど」と思ってしまう。
昔、紅林麻雄 - Wikipediaという刑事がいた。この刑事は、拷問→自白という手法で実に多くの冤罪事件を生み出したことで有名な人物である。
この情報だけを見ると、紅林刑事は実に恐ろしい、血も涙もない人物と思われがちである。しかし、実際はとても人徳のある刑事として評判が高かったらしい。
紅林刑事の不正を告発し、逆に警察を追われることとなった山崎兵八という刑事がいる。彼の回想録にも、紅林刑事がいわゆるペーペーの刑事に対しても実に誠実に真摯に接していたということが書かれている。
よく考えれば当たり前のことだ。現実的に首領(ドン)になるためには、身内からの支持はかかせない。ましてや、内田茂さんの肩書は一都議である。一都議という肩書で、同じ肩書である他の都議や政治家からの支持を集めるためには、人徳はかかせない要素の1つになるはずである。
なので、松本文明さんや坂本東生さんの内田茂さん評には偽りは特にないのだろう。逆に偽りがないからこそ、内田茂さんが都政を牛耳っているという風聞に真実味が増すのである(先に申し上げたとおり、本当に牛耳っているのかどうかは分かりません)。
ちなみに、この紅林刑事の話は↓の本で知った。
- 作者: 管賀江留郎
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2016/05/11
- メディア: 単行本
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この本には、紅林刑事の他にも結果的に冤罪を生み出した「性格の良い人」たちが登場している。人徳がある、道徳心があるといったことに、どのような現実が潜んでいるのか。洞察力に溢れる著書だと思うので、気になる人はチェックしてみてください。