では早速書きます。
前置きを書いてると1分たっちゃうので。
籠池さんは証人喚問でこう言いました↓
「8億円値引きの交渉は全部、弁護士の酒井さんがやった。俺は詳しいことは知らん」
籠池さんがウソを言っていないという前提で、一旦進めますよ。
そうするとコレ、酒井弁護士が森友問題の中心人物の1人ということは明らかですよね。
だって森友問題の中心は「なぜ8億円もの値引きが行われたのか」なのですから。
なのにマスコミも野党も、「森友学園物語」の舞台に酒井さんを登場させていません。
誰が見ても、舞台に上げなければいけない人物のハズなのに。
よってマスコミも野党も、森友問題の真相を追求する気などサラサラないことが分かるというのが私の主張です。
どうでしょう1分でいけましたよね、コレ。
ではここからは、1分以上お時間のある方に詳しく書いていきたいと思います。
籠池さんがウソをついていても、結論は変わらない
さっき「籠池さんがウソを言っていないという前提で一旦進める」と書きました。
なのでまずはココからいきます。
正確には籠池さんは、証人喚問の場でこう言っています↓
工事を施工していた中道組から、北浜法律事務所の酒井康生弁護士を紹介してもらい、土地取引に関する一切の交渉をお願いしたところ、最終的に、土地価格は8億円あまりも値引きになり、1億3400万円になった。
想定外の大幅な値下げに当時はびっくりしたが、売買契約を結んだ。
交渉の詳細は承知していないので、値引きの根拠などについては近畿財務局、当時の迫田理財局長、酒井弁護士に聞いていただきたい。
仮にこれがウソだとします。
つまり酒井康生弁護士が、実際は8億円の値引きにあまり関与していなかったという前提です。
しかしこの前提でも、マスコミや野党が真相を知ろうとしてないことは明らかですよね。
だってウソかホントか分からない籠池さんの発言を、マスコミや野党は散々取り上げているのですから。
「いい土地だから進めてくださいって昭恵夫人が言ったんですよ!」とか。
「昭恵夫人が私(籠池さん)に100万円寄付してくれたんですよ!」とか。
「8億円値引きの詳細は酒井弁護士が知っている。ワシは詳しいことは知らん!」という籠池さんの発言は、とても重要なものです。
なんせ森友問題の核の部分なのですから。
なのになぜ、マスコミも野党もココに注目しないのでしょう。
「神風」発言のミスリード
籠池さんの「神風」発言も有名ですよね。
マスコミや野党はこの「神風」を「昭恵さん」と結びつけようとしています。
がしかし。
コレはなんとも不思議な話です。
だって当の本人である籠池さんは、証人喚問の場でそんなこと言っていないのですから↓
籠池 財務省が前向きに動いていると感じたのは、生活ゴミが出てきたあとが著しかったと思います。
小池 具体的には、生活ゴミが出て、8億円の値引きが行われる過程だと思います。どういう点で、どういう動きをみて、財務省は前向きだというふうに思ったのでしょうか。
籠池 私どもの弁護士が入っておりましたから、その動き方、スピード感、非常に速かったと思います。
ちなみに「財務省が前向きに動いている」というのが、「神風」にあたります。
リンク先の赤旗さんの記事を読んでもらえば分かります。
ココでも酒井弁護士が出てくるのですよ。
まとめるとこういう流れです↓
近畿財務局が前もって言っていたゴミではなく、新しい生活ゴミが出てきた。
しかも大量に。
↓
「こりゃ値引き交渉できるで!」と籠池さんは思った。
(具体的には年間2700万円定期借地が、少なくとも半分くらいにはなるだろうと考えていた)
↓
↓
急に財務省が前向きになった。
籠池さんは神風が吹いたと思った(しかし詳しい理由はわからず)。
そしてなんと、8億円もの値引きに成功した。
これは籠池さんの想定外の結果だった。
そりゃね、この値引きの要因に昭恵夫人への忖度がまったく入ってないと言いませんよ。
でも少なくても真相を解明したいのであれば、昭恵夫人より酒井弁護士に先に話を聞くべきでしょう。
酒井さんが取材を拒否し続けているという噂を耳にします。
でもそうであったとしたら、マスコミや野党は酒井さんに呼びかければいいじゃないですか。
昭恵夫人にはあれほど呼びかけているのですから。
あまり知られていない2つの事実
ここからは、現時点での私の推測を書きます。
近畿財務局のずさんな調査
1年前に、毎日新聞がとても面白い記事を載せています↓
「契約後に廃棄物や有害物質が見つかったため、財務省近畿財務局が少なくとも3件30億円の契約を破棄されたり、損害賠償を支払ったりしていた」
という内容です。
あれ?似てますよね?森友問題に。
分かっているだけで10年もの間、近畿財務局は訴訟沙汰になる売り方をしていました。
これは近畿財務局の売り方が悪いのか、よほどややこしい国有地が多いのか、はたまたその他の理由なのか私には分かりません。
ただ結果だけを見れば、記事にあるように「ずさん」と言っても差しつかえないでしょう。
酒井弁護士は地下瑕疵物件の交渉のプロ
さて一方、酒井弁護士についてもこんな面白い情報を見つけました↓
そうね、改ざん文書の経緯を見ても、地下瑕疵による強引な値引き交渉をしてるのは弁護士で、酒井康生弁護士を洗うと、元々、地下瑕疵物件の交渉のプロっぽいもんね!誰が酒井弁護士を籠池さんに紹介したか。そこが重要だよね!酒井弁護士を証人喚問してほしいよ。 pic.twitter.com/wCtnmEiSpi
— おしどり♀マコリーヌ (@makomelo) March 18, 2018
酒井さんはただの弁護士ではありません。
地下瑕疵物件の交渉のプロなのですよ。
つまり。
ずさんな売り方を続けている近畿財務局の「つかれたくないイタいところ」を見つけるなんて、酒井さんのような交渉のプロにかかれば造作もない話なのではないかということです。
ちなみに酒井弁護士の名前は、森友問題が騒がれ始めたころから一部の人たちが熱心に取り上げています。
そこには維新説や同和問題、建設業者がらみなどの話も出ていて、なるほどと感じるものも中にはあります。
ただ同時にココから先は事実がハッキリしていない部分も多く、陰謀論との境目があやふやになりそうな領域になるので、私の記事ではこれ以上の推測はやめておこうと思います。
マスコミの問題はフェイクニュースではない
最後に。
マスコミの問題として、よく「フェイクニュース」が取り上げられます。
しかしマスコミの問題の本質は、そこではないと私は考えています。
マスコミの一番の問題は「1つの筋書き(物語)しか見せようとしない」ところにあると、私は思っています。
つまりマスコミは、自分たちが見せたい物語に沿ったニュースだけを大々的に報じるということです。
そして物語に邪魔な事実は、見事にスルーしてしまうということです。
この「マスコミ物語論」は、加計問題でも見られました↓
マスコミがなぜ1つの物語しか見せようとしないのか。
そしてなぜ、1つの物語だけを流すことに成功できるのか。
この2つの疑問については、ハーバードの論文に面白いものがあったので、改めて書いてみたいと思います。